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■ 峡北の立ち寄り湯 現在18湯 |
青木鉱泉 01/8/2 (韮崎市) |
緑礬泉。 鳳凰三山の韮崎側登山口にある宿。鳳凰三山縦走の帰りに寄る。登山者にはメジャーな場所だろう。他に客もいなかったので貸切状態。登山口だけあって,山の一軒宿。ロケーションは最高だ。歴史がありそうな建物はとても素敵で古民家そのもの。明治開業の面影を残す,すべてがレトロな雰囲気。浴槽はこじんまりしていて,いかにも古風。自然の明るさがちょうどよく,電灯がついていなくても窓からの明かりで開放的なところがよい。鉱泉なので当然沸かし湯である。無色透明。クセが全くない。登山の疲れを取るには最適な湯である。帰りはバスで韮崎駅まで直行したが,30分間は舗装のされていないジャリ道。集落が見え始めたのは30分経過したところ。こんなに山奥深い場所にある宿だったのかと驚いた。秘湯といっていいだろう。 ![]() |
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00/12/9 (韮崎市) |
炭酸水素塩泉。 茅ヶ岳登山の帰りに寄る。茅ヶ岳は甲府から見ると八ヶ岳の山容にそっくりで,別名「にせやつ」である。遠近法で両者が並ぶとなるほどと思う。また,この山は日本百名山の著者で知られる登山家の深田久弥さんの終焉の山として有名。そこでもちろん今回は深田さんの最後の宿である能見荘(のうけんそう)に入浴した。建物自体は最近のものだが,大正から続く宿ということで歴史を感じる。風呂には湯口はなく,湯は浴槽内のジェットから出ている。これといって特徴もなく,浴槽もこじんまりしているが,一人どかっと登山の疲れを癒すことができたのでよかった。何より茅ヶ岳とセットということが意味がある湯であると思う。 再訪。 20年ぶりである。家族でドライブに出かけた帰りに,ひと風呂と思い電話をした。宿泊者もいないので家族風呂でOKということで有難くお湯をいただいた。このような融通を利かしてくれるのが,経営者が心温かい宿の素晴らしいところである。一人500円。昔ながらの破格の値段。男風呂を貸切だが,貸切料金もなし。このような宿がひっそりと韮崎の高台にあることが誇らしい。お湯は浴槽内から沸かし湯で出ている。2月の真冬には熱めの湯がとてもよい。浴槽は深め。私は肩まで温まることができる深い浴槽が好きである。登山後に立ち寄った20年前の記憶が蘇り,ノスタルジーに浸った時間を過ごした。 |
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泉温泉 オリエンタルリゾート 八ヶ岳高原 20/1/19 (大泉町) |
ナトリウム炭酸水素塩・塩化物泉。 八ヶ岳周辺の協賛店で行う「寒いほどお得フェア」。朝10時の気温に応じて最大50%オフになるというものである。この時期は清里の萌木の村内にある「ROCK」にカレーを食べに行くことが定番だ。今日は30%オフ。11時の開店にはすでに20組ほどの行列。やはり旨い。クラフトビールも最高だ。さて,この後はどうしようか。何年も前から行っているイベントだが,近年は協賛する店が多くなってきた。チラシを見ると立ち寄り湯が載っている。入浴料1000円が30%オフか…せっかくだからと,さっそく清里から甲斐小泉に移動である。午後2時まで清掃時間ということで,10分前に到着。こういう時間帯は狙い目である。昼過ぎなのに一番風呂ができるからだ。案の定,貸切状態。フロント内の売店が受付になっており,バスタオルとタオルの両方を貸していただいた。30%オフなのに恐縮である。浴場はホテルらしいもので,大浴場と露天の循環風呂。近くの公共施設泉温泉健康センターからの引湯である。湯に関しては特質するものはないが,湯上がりは肌がすっとすべすべする気持ちのいい湯である。 ![]() |
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02/1/4 (小淵沢町) |
ナトリウム-マグネシウム・炭酸水素塩・硫酸塩泉。 内風呂は緑色のおもしろい色をしたお湯である。源泉はちょろちょろ流れているが,循環式としっかり表示で表している。湯口からは循環でもドボドボ感はあるし,柔らかいさわり心地でなかなかの泉質。源泉が60℃と県内でも屈指の温度なので,湯の力を感じる。露天風呂の1つは赤錆の岩風呂である。清里の「天女の湯」と同じような雰囲気だ。湯の温度で色が違ってくるのだろう,こちらは濁り湯なのである。八ヶ岳山麓の泉質はこのようなものなのか。県内でも貴重な泉質のエリアである。 |
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19/10/14 (武川町) |
南アルプス天然水。 天然水を湧かしていると書いてあったので,厳密には鉱泉と呼べるものなのだろうか。すぐそこにサントリー白州工場がある。白州の天然水として有名なこの地での沸かし湯ならそれも価値がある。大人500円,子ども250円。近場にキャンプ場がたくさんあるので,立ち寄り利用する家族が多そうだ。空いているということで,男風呂を家族貸切で利用させていただいた。贅沢な貸切絶景風呂である。窓が大きく開き,半露天風呂になる。高台に立つので遮る物がない。本日は曇っていたが,晴れていれば目の前には八ヶ岳だったはずだが,白州の森を見渡すだけでも素晴らしい。 ![]() ![]() |
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甲斐大泉温泉 パノラマの湯 14/8/8 (大泉村営) |
ナトリウム-炭酸水素塩泉。 北杜市の公営の施設である。パノラマの湯というだけあって,露天風呂からの富士山の眺めがこの温泉の最大の売りだろう。遮る物がなく,絶景露天というのは納得である。私が訪れた時は残念ながら曇りだったので富士山は拝めなかった。露天の雰囲気はよいので,また訪れたい。お湯は源泉循環併用。大きい施設なので仕方がないだろう。しかし温泉スタンドで温泉を持ち帰ることができる。多くの人が湯を汲んでいた。この点は公営温泉らしいサービスである。 |
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甲斐大泉温泉 ロイヤルホテル八ヶ岳 20/10/8 (大泉町) |
ナトリウム・炭酸水素塩泉。 宿泊。 温泉の湧出地から「甲斐大泉温泉パノラマの湯」からの引湯であることがわかる。甲斐大泉温泉自体の湧出量が毎分177リットルなので,それほどの湯量ではない。貴重な温泉を観光資源として,この地域で共用しているのだろうか。露天風呂の方が源泉が濃いようである。このホテルは星空観察で有名なのだが,晴れていれば露天からも夜空が輝いているだろう。 ![]() ![]() |
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甲斐駒ヶ岳温泉 尾白の湯 19/11/3 (白州町営) |
ナトリウム-塩化物強塩温泉。一部源泉。 白州・尾白の森名水公園「べるが」内にあり,尾白の森キャンプ場に宿泊のため利用。夜間に行ったが,キャンプ場の利用客が大勢大挙して訪れるので,いつでも混雑しているだろう。浴場前に南アルプス天然水が湧いていた。サントリーのペットボトルでお馴染みである。この天然水が風呂に使われていると後でわかる。風呂は内湯,立ち湯などがあり,外の広大な敷地に露天風呂が2つである。内湯と露天の1つは「名水風呂」と称して,源泉と天然水が1:9の混合沸かし湯。おもしろい設定である。掲示物をよく読むと,源泉の濃度が高すぎて薄めても普通の温泉成分の何倍もあるとのこと。ここの売りは源泉露天風呂「赤湯」だろう。超濃度と銘打っている源泉を使っている。濃度が濃すぎるので飲泉禁止と書いてある。少し口にふくむと…確かに塩味と苦味が濃い。いかにも南アルプス山麓の泉質である。 ![]() |
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神の湯温泉 02/2/9 (双葉町) |
アルカリ性ナトリウム塩化物泉。源泉掛け流し。 貸切家族風呂。50分3000円。 18年ぶりに再訪。立ち寄り湯でも貸切風呂が味わえるようになったので訪問。このサービスはなかなかないので素晴らしい。3種類の貸切風呂があり,洞窟風呂を選ぶ。大浴場への立ち寄り湯は大人1000円小人700円なので,家族で利用なら家族風呂の方がお得である。ここは甲府盆地の西の高台にある旅館。盆地と富士山の見晴らしに定評がある。貸切風呂は1階にあるので眺望はなし。その代わり庭園と地続きなので窓をあけると庭園を鑑賞しながらの入浴ができる。洞窟風呂は夜に入れば雰囲気があるのだろうが,昼間は薄暗く湯気がサウナ状態である。浴場には大きな案内で「いい温泉の条件」が謳ってある。『源泉・天然100%であること。一軒家であること。掛け流しであること。』とのこと。ということはこの大型旅館はこの全て満たしているということである。大浴場はかなりの広さで,7つの浴槽がある。貸切風呂も3種類ある。それらがすべて源泉掛け流しらしい。甲府市街に近いこの場所は超穴場の一軒宿である。 ![]() ![]() ![]() ………………………………………………………………… 再訪。 お花見の時期。夜遅くに訪れるとライトアップされた桜を見ながら入浴できる。見事に桜が満開。ピンクに染まる庭園を眺めながら,静寂の夜を楽しむ。 ![]() ![]() |
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白山温泉 22/1/6 (韮崎市) |
ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉。源泉掛け流し。 武田乃郷白山温泉と銘打つだけあり,甲斐源氏武田氏の史跡に囲まれている場所である。ぜひ歴史巡りとセットで訪れたい温泉である。さて,この施設は天然掛け流しの湯と表記されている。源泉温度45.5度なので,そのまま掛け流しているのだろうか。湧出量が毎分220リットルなので,この規模の施設ならば十分である。正月明けの平日,小雪が舞う日だからか,ほとんど貸切状態である。まずは,かけ湯。「源泉」と表記された蛇口から湯が掛け流しで溢れている。とてもよい。喜びのかけ湯である。湯は緑に見えるが,黄色みがかった湯である。ほんのりとモール臭。口に含むと匂い以上にモールを感じ,若干硫黄味のある重い湯である。新鮮さが感じられて素晴らしい。浴槽に入ると,かけ湯ほどの湯の風味は感じないが,湯量が十分で気持ちがいい。内湯は真冬の寒さでサウナ状態だ。温度計は42度を表示。熱めで気持ちいい。露天はぬる湯なので,交互に入るといいだろう。露天も浴槽から湯が溢れている。なんともいい光景である。 ![]() ![]() ![]() |
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01/3/25 (高根町営) |
ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉。 八ヶ岳登山の帰りに寄る。プールなどもある公営のレジャー施設内にある温泉浴場。立ち寄り入浴1時間800円。もう少しゆっくりしたいものだ。しかし,浴場に入ると驚くのが湯の色。鉄分なのか,赤石温泉よりも錆び色。露天の石も赤く染まっている。手で擦ると赤がドロドロと流れ出す。県内では随一の濁り具合である。パンフレットにも宣伝されておらず,情報がなかったので驚いた。これはお客を呼べる温泉ではないだろうか。源泉風呂なのか循環なのかはわからないが素晴らしい。もしも一軒宿でこの温泉を源泉で流したら名湯と評判になるだろう。すごい温泉をたまたま発見してしまった。 |
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03/4/6 (韮崎市営) |
ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉。 茅ヶ岳登山の帰りに寄る。韮崎方面に行ったことがあれば,アーチ状の横断歩道橋の印象が強いかもしれない場所だ。立ち寄り1000円という情報だったが500円となっていた。プールなどがありアミューズメント的な施設なので,登山帰りの銭湯代わりと思い立ち寄ったのだが,湯の泉質がなかなかいいのだ。掛け流しではないだろうが,この泉質には一目置かなければならないだろう。柔らかい泉質である。韮崎はいい温泉が湧くとあらためて感じた。500円なら銭湯として使いたい。 |
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韮崎旭温泉 01/3/29 (韮崎市) |
ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉。源泉掛け流し。 2001年1月にオープンしたばかりの日帰り温泉施設。早々に温泉好きの間で評判上々になり,是非行ってみたかった所。泉質はぬめり具合がよく,湯の新鮮さは特筆もの。自噴で100%掛け流し。1つしかない浴槽からはどんどん湯が溢れ出し,かけ湯も源泉出しっぱなし。すばらしい。40度近くの湯は加温無しのそのままの姿での湧出。飲泉可で,金属味のある味。チラシにも書いてある通り,本当に地下の千数百メートルの湯をそのまま浴びてるような感じがする。まだ自然味たっぷりのこの温泉を味わうには,施設拡張の前に行っておいた方がいい。これからどんどん客が増えるだろう。 |
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03/2/1 (白州町営) |
含硫黄・ナトリウム-塩化物泉。 浴場でまず目に入ったのは,ペットボトルがずらり。源泉が飲める蛇口の周りに地元の人達が持って来たものだ。典型的な田舎の温泉銭湯である。元々は福祉会館なのだから当然だが。源泉は硫黄の匂い,なま卵の風味がクリアで鼻に抜ける臭いがぷんぷんしている。口当たりもいい。下部の湯沢温泉と同じような感激を受ける源泉だ。しかし浴槽に入るとこの個性はあまり感じない。循環のためだろう。浴槽からはどんどん湯が溢れているのは気持ちいいが,飲んだ時のこれはいいぞという期待からは程遠い。地元の人達は長くどっぷりと浸かっている。そして最後に源泉を持ち帰るのだ。 |
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須玉温泉 若神楼 19/10/27 (須玉町) |
ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉。一部源泉掛け流し。 日曜日,午後2時半,露天風呂の開始が3時からということもあり貸切状態である。源泉温度28℃ということで大浴場・露天ともに沸かし湯である。その隣に小さな浴槽があり,源泉掛け流しである。パイプからは勢いよく湯が出ており,浴槽からガンガン溢れている。湯量は豊富である。源泉は10月下旬では冷泉と言っていい。我慢して入っていると,だんだんポカポカしてくる。湯中をよく見ると,無数の湯の花が漂っている。量が半端ではない。口にふくむと鉄の風味をもっている。この湯量で小さな浴槽なので,たっぷり源泉を味わうことができる。夏におすすめだ。源泉浴槽をメインに隣の加温風呂と交互に入ると気持ちいい。露天風呂は3時から入浴可能になっている。それまでは出入り自由だが,温度が低く入られないという意味だ。3時になると,内風呂もさらに加温しだし,露天も温められてくる。露天からは茅ヶ岳が一望できる。 ![]() ![]() ![]() |
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04/2/8 (双葉町) |
ナトリウム-塩化物泉。源泉掛け流し。 源泉掛け流しのとても評判の良い温泉浴場。民営だが,よくある公営のタイプのような施設。ポイントは掛け流しと眺望。こういう大きな施設で掛け流しはうれしい。しかし大人気なので,いつ行っても混雑しているのが残念。そのため掛け流しと言っても,それを享受できない。露天からの眺めはなかなかのもので,盆地の美しさが実感できる。しかし男女風呂の間に塀があるため360度の景色というわけにはいかない。看板には富士山から南アルプス,八ヶ岳などの名があげられているが,片方の風呂から富士山方面が見えれば,甲斐駒ヶ岳方面は見えないというわけで,欲を言えば全部の山を見たかったと思える立地の良さだ。 |
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02/10/14 (須玉町) |
ナトリウム-塩化物泉。源泉掛け流し。 ラジウム含有量世界有数という温泉郷。数ヶ所にホテルがあるが,どこも独自の源泉があるということだ。立ち寄り湯ができるという金泉閣へ入浴。貸切状態である。アットホームな感じがする宿で,タオルを忘れたと独り言を言ったら販売していたタオルを無料でいただけた。きれいなホテルではないし,今風でもないが,温泉マニアにはたまらないひなびた雰囲気が好印象だ。湯治場は泉質さえ良ければいいのである。肝心の湯だが,飲泉可で飲むととても個性的で不思議な味がする。ラジウム含有の非常に強い成分なので30分を目安にあがる。心得通りだと,まず源泉に30分入り,上がり湯に温まる程度入る。これを1日3,4回入浴するようだ。私は浸かって10分で浮遊しているような今まで経験したことがない不思議な感覚になった。 ![]() |
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01/12/2 (須玉町営) |
含二酸化炭素-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉。一部源泉。 横尾山登山の帰りに有名な増富温泉に行く。今回は気軽に公営温泉へ。増富ラジウム温泉郷の手前に位置する増富の湯に寄る。浴場に入った瞬間,塩素の匂いがツーンとし,ガッカリ。しかし源泉風呂が見えたので,少々安心。源泉風呂,黄土に濁り鉄臭く,浴槽も赤く錆びている。すばらしい風呂に感動。飲泉してみると,また更に驚く。今までに味わったことがない湯。まるでファンタ・レモンに塩を振ったような味。炭酸があるなんて想像できなかったが,確かに泉質表には二酸化炭素含と書いてある。なるほどと感心してしまう。さすが有名は増富温泉。山梨県内では唯一無二の驚きの泉質だ。 |
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02/1/13 (武川町営) |
ナトリウム−塩化物・炭酸水素塩泉。一部源泉(消毒)。他,冷鉱泉。 17年ぶりにキャンプの際に立ち寄る。篠沢大滝キャンプ場から15分。ロビーに源泉が湧いており,石が褐色に変化している。このような泉質だったかと思い入浴。大浴槽には公園の噴水のよう滝が湯口になっている。以前の記憶が蘇る。地元の人たちが集まっている源泉檜風呂がある。老朽化しているのか,オーバーフローせず,浴槽のあちらこちらから湯が漏れ出ている。周りのタイルはロビーの源泉と同じく褐色に染まっている。とてもよい。しかし表示があり,加温加水循環なしだが,衛生のため消毒ありとある。口に含むと塩っ気があるが,香りなど風味は消えているのだろう。浸かっていても,褐色の風景ほどの感動がない。非常に惜しい。他に露天や寝湯,打たせ湯の浴槽があるが,いずれにもしっかり表示がある。それは素晴らしい。が,すべて循環である。水風呂はもう一つの源泉である冷鉱泉。武川の地は武田家に仕えた武川衆の活躍が有名である。子孫には徳川綱吉の側近で甲府城主となった柳沢吉保がいる。近くには実相寺がある。日本一古い国指定天然記念物の「神代桜」がある寺だ。歴史ある武川の地に思いを馳ながらゆっくり浸かっていたい。 ![]() ![]() |
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ヨシヤーの湯 24/11/17 (須玉町) |
鉱泉。源泉掛け流し。 浴場ではなく,湧き水の扱いになるが,浴場の源泉として利用された歴史があるので,山梨名物の冷泉の一角に加えていいだろう。甲斐国志に霊泉として記載されており,湯治場としても栄えたようである。塩川ダムの「みずがき湖」の湖畔にあるマニアな場所だが,当然,昔はダム湖はなく,水没した村の風景が広がっていたのだろう。近年では,ゆるキャンに登場したことで知られるようになった。肝心の泉質だが,看板には,「ナトリウム及びその化合物が845mg/L,塩化物イオンが1390mg/Lの他,蒸留残留物が検出」「塩味が強く,サイダーのような炭酸水の味」と書かれている。飲んでみると,やさしい塩味でミネラルが感じられる。水道水くらいの温度で,炭酸は感じられなかったが,やさしい風味は微炭酸が影響しているのかもしれない。歴史的な資源としても価値ある場所である。 |