What'sUp?
峡東の立ち寄り湯 現在26湯
石和温泉
甲斐路

03/10/26

(石和町)

アルカリ性単純温泉。
宿泊。
「自噴天然温泉放流式」と銘打っている。聞き慣れない言葉だが,大型旅館の中では,なかなか好印象な浴場である。石和温泉は昭和に入ってからの掘削で湧出した。最近の温泉場である。ここの館内にも,おなじみの石和温泉湧出時の露天の写真が飾ってある。古き良き昭和を感じられる。その頃のことを考えながら湯船に浸かる。大浴場に露天。湯が滝になっているなど,趣向も凝らしてある。大型旅館のそれらしいお風呂である。
石和温泉
喜仙

22/3/29

(石和町)

アルカリ性単純温泉。
公式サイトには「湯量豊富な源泉100%」と謳っている。たしかに湯口からは圧倒的な湯量が噴き出している。これは大変気持ちがよい。では,掛け流しかどうかである。内風呂からは湯は溢れていない。よく見ると,露天風呂につながる穴が数か所あり,内風呂の湯が露天に流れている。露天は浴槽から湯が溢れ出ている。大量に湯が捨てられていることはとても気持ちがよい。しかし,内風呂に数か所の循環口があり吸水している。温度調整などをしていると思われるので,掛け流しではない。シャワーのお湯も温泉なので,循環だとしても湯量は豊富である。だからの湯口の湯量なのである。さて私見だが,3つの湯口のうち,おそらく真ん中の写真の湯口は源泉掛け流しなのではないだろうか。浴槽の変色具合も他と段違いである。褐色に変色した浴槽は他の湯口とは違う湯が流れていることを表しているのだろう。石和温泉らしいトロリとした素晴らしい湯が堪能できる。11時から日帰り入浴を受け付けているので平日のお昼なら貸切状態のチャンスがあるだろう。
石和温泉
慶山

23/1/5

(石和町)

アルカリ性単純温泉。源泉掛け流し(加温あり)。自噴。
純和風の総合施設旅館。正月的で立ち寄り湯をするだけでも気持ちが盛り上がる。そしてなんと最近惜しくも閉店した石和の昭和の象徴的なラーメン屋「三角屋」が館内で復活しており驚いた。昼の営業時間を過ぎてしまったので食べられなかったが,旅館の心意気と経営手腕に敬意。450人収容の大規模旅館だけあり,大浴場は広々としており,洗い場も風呂を囲むようにぐるっと配置されている。なかなかの開放感でよい。湯量豊富な自家源泉掛け流しとあって,この広さの浴槽を掛け流しでまかなえることに感謝。石和は温泉郷といえども,自家源泉をもつ旅館があり,それぞれに違う表情がある。ここの湯は無色透明でほとんど真水のよう。浴槽に入るとトロッとした感触がある。そして特徴は,いたるところに湯口があることだ。露天には5個の湯口があり,それぞれ温度が違う。源泉掛け流しだが加温はしている。これだけの広い浴槽を湯量豊富な源泉で浸すことができるのは温泉旅館として素晴らしい。
石和温泉
シャトレーゼホテル
石和

22/10/10

(石和町)

アルカリ性単純温泉。
かんぽの宿の事業譲渡により今年の4月からシャトレーゼの経営となった。温泉は循環ろ過で塩素消毒されており,内湯のバイブラ浴槽は真水を加熱循環ろ過している。よって泉質を求めて行く宿ではないが,清潔な大浴場でリフレッシュしたいという利用が良いだろう。大型旅館の立ち寄り入浴としては値段も良心的で,15時までは大人800円である。さらにサービスが満点で,本日はくじを引いて大吉は無料,小吉は600円で利用できる日だった。カレンダーには,日にちごとのサービスがいろいろと書いてある。このあたりが民間経営的だと感じる。そして,やっぱりシャトレーゼ。宿泊客と日帰り客にはシャトレーゼのアイスが無料サービス。ロビーに置いてある冷凍庫の中身は10種類くらいのアイス。食べ放題である。共立リゾート系もこのようなサービスがあるが,日帰り客も含め食べ放題でしかも自社ブランドのアイスを湯上りに食べられるのはシャトレーゼならではだろう。
石和温泉
深雪温泉

21/11/23

(石和町)

アルカリ性単純温泉。源泉掛け流し。自噴。
自家源泉で1分間にドラム缶7本分の湧出量を誇り,自噴かけ流し。完璧である。日帰り入浴も大変人気のよう。さて,今回は「桃の湯」という方が男性。11時に訪れると10名程が入浴。なるほど,人気である。しかし,お昼にかけて人はいなくなり貸し切り状態に。日帰り入浴は90分という制限もある。湯呑みはやはり貸し切りがいい。あらためて湯の質を確認。ここは源泉が2本あるようだ。完の湯が51度の高温。熟の湯が36度のぬる湯。2つ合わせて完熟の湯というネーミング。内湯は湯口が2本。1本が完の湯。もう1本が完と熟の混合泉。露天も完・熟混合泉である。どの湯口からも,もちろん飲泉可。さらにカラン・シャワーがすべて源泉である。贅沢だ。熟の湯だけを流す飲泉場が浴槽の脇に設置されているので,味見はそこで。源泉への自信と,もてなしが表れている。両源泉とも,微々硫黄臭で自噴のフレッシュさを味わえる。

石和温泉
富士野屋

23/1/15

(石和町)

アルカリ性単純温泉。源泉掛け流し。
素晴らしい。穴場だろう。これまで石和温泉の宿を何軒も訪れてきたが,真っ先に訪れるべき場所であった。何が素晴らしいか。とにかく湯量豊富なのである。客室風呂も源泉掛け流しの宿と言えば,わかる人にはわかるだろう。たいていの温泉宿は客室風呂は水道水である。それだけの湯量ということだ。もったいないくらいのジャブジャブ感をぜひ味わってほしい。日曜の13時。誰もいない。混雑していてもこの湯量なら新鮮そのものの湯呑みができるが,やはり貸切で味わうのが理想。宿泊客がチェックアウトした昼が狙い目なのだ。浴場に入った瞬間,床が光輝いている。浴槽からのオーバーフロー洪水である。こういう風呂は,湯口よりも浴槽から溢れ出す湯を見ながら過ごしてしまう。溢れ出ていく湯も自分だけが楽しんだ湯である。我ながらマニア過ぎるかもしれない。シャワーカランももちろん源泉。露天風呂から流れ出る湯も川になっている。石和温泉で一番のおススメかもしれない。

石和温泉
ホテル新光

23/10/1

(石和町)

アルカリ性単純温泉。
夕食バイキング付き温泉プラン。
日帰り温泉にバイキングが付くと休日感が増す。ホテル新光は大江戸温泉物語グループ。老舗のホテルを改装し,大型ホテルのバイキングプランであるが,時期によっては蟹食べ放題をしているので,今回はひたすら紅ズワイ蟹の足を食べに行ってきた。日曜は3900円。日帰り入浴が1410円なのを考えると2500円のバイキングということになる。温泉は循環消毒で石和温泉の特徴は感じないが,深めの浴槽が好きな私にとっては夕食前後にゆっくり入ることができた。脱衣所には,馬油やグルコサミン,育毛トニックなど何種類ものポンプ式ケアクリームが並び,試してみるのが楽しい。庭園には足湯があったり,漫画や雑誌が揃うリラックスルームがあったりと,15時から22時までの滞在が可能なのでくつろぐことができるだろう。
石和温泉
やまなみ

20/4/3

(石和町)

アルカリ性単純温泉。
宿泊。
夜と朝で男女入れ替え。夜の男性風呂は「檜木の湯」。この旅館の名物は『甲州ワイン風呂』である。甘い香りはワインというよりファンタグレープ。本物のワインではないだろうが,山梨という土地柄で雰囲気だけでもよい。石和温泉は源泉掛け流しの旅館が点在しているが,ここは循環である。お湯を楽しむより,浴場や巨石,庭園を楽しむ旅館である。石和駅近で隣はイオンという立地。しかし旅館としては中規模で落ち着いている。中庭を中央に配した清潔な館内がとても好印象である。
一之橋温泉
一之橋館

23/3/30

(三富村)

単純温泉。
笛吹川に沿って通る140号は山梨でも有数の温泉スポット。この一本道をドライブすると道沿いにたくさんの温泉が点在することがわかる。これまで気になっていたが訪れたことがなかったのが,この一之橋館。源泉は26度。宿の渓谷にある岩から染み出ている。加熱と同時に循環しているが,塩素消毒はしていない。平日のお昼に,三富温泉白龍閣とハシゴ温泉である。浴槽は先日訪れた穴山温泉と同じ浴槽内での循環沸かし湯タイプ。現代は,豪華な湯口から湯を出す温泉感の演出が定番だが,このような沸かし湯タイプが逆に懐古的でよい。昔ながらの山の一軒宿。風呂もまさにそのイメージ通りである。この時期は甲府盆地の東部は桜と桃が同時に堪能できる。山にも山桜が点々と。特に桃源郷と呼ばれるピンクの桃絨毯と菜の花の黄色のコントラストは素晴らしい。盆地東部の塩山,勝沼,笛吹の桃源郷と140号の温泉ドライブはおすすめである。
岩下温泉旅館

21/12/28

(山梨市)

アルカリ性単純温泉。源泉掛け流し(旧館)&加温循環濾過・加水消毒なし(旧館・新館)。
宿泊。
甲州最古の霊泉と謳っている宿。開湯は1300年とも1700年とも伝えられている。その源泉の真上に宿が建てられたのは明治8年。今も変わらず,半地下の浴場に28℃の冷泉が湧いている。明治・大正・昭和と生き続けた風呂に入ることができるだけで感動である。
旧館は国の登録有形文化財。新館のすぐ隣。風呂のみの利用。 廊下を進むと,左手が男内湯。仕切りの向こうが女内湯。 内湯から廊下を挟んで半地下の青い霊泉へ。右に男,左が女。
もともと混浴だけあって,男女風呂とも廊下から丸見えである。 女湯。冷泉ならではヒヤッとしたクリアな青色に心が奪われる。 夜,宿泊者は部屋ごとに貸切。男女風呂とも貸切ができた。
まずは内湯へ。体を温めてから,半地下の冷泉へ行くのだ。 手前の風呂が源泉掛け流しの冷泉。ここでも源泉を味わえる。 奥が源泉を加熱した風呂。年末の寒さ。熱めに加温されていた。
サウナ状態の内風呂から,一気に階段を降りて冷泉へ。冷たい…。 男湯。10年前までは仕切りがなく混浴だったそうだ。 これが霊泉である。5分もすると,逆にぽかぽかしてくる。
脱衣所の壁には,岩下温泉の入浴の仕方が描かれている。 宿泊棟である新館は,宿泊者のみの受け入れ。 加温循環濾過だが,加水消毒なしの風呂である。
塩山温泉
宏池荘

22/4/16

(塩山市)

アルカリ泉。
貸切風呂。
塩山温泉郷は初めて訪れる。民宿旅館の風呂。一般にも開放し,地元の人達が銭湯代わりに使っている繁盛日帰り風呂ということで,芋洗いは遠慮したいと貸切風呂に入ることにした。一時間2500円。何人で入ろうが貸切料金なので家族で利用するには良い。何といっても泉質が絶賛の口コミが多いので,非常に楽しみ。実際に体感すると,これが感動ものである。源泉は冷泉なので,加熱している。よって循環ろ過加熱である。しかし,それをものともしないヌルヌル感である。すばらしいの一言。久しくこのような体験はない。さらに,湯上りのサラッと感は特質ものである。塩山温泉は県内でもマイナーな存在だが,これだけの泉質を誇るのならば,もっとメジャーになっていてもおかしくない。南北朝時代に発見された温泉である。歴史がありよろしい。風呂は,加温循環のお湯が蛇口から出ている。そして,右写真のようにジャグジーの勢いが半端ない。強烈なマッサージで疲れを癒すことができるだろう。今回は貸切風呂を利用したが,日帰り風呂の方は源泉掛け流しの冷泉があるようだ。これほどの泉質ならば掛け流しをぜひ味わいたい。いずれ堪能しに再訪しよう。
塩山温泉
廣友館

22/11/20

(塩山市)

塩山温泉一種 反応アルカリ性。単純硫黄冷鉱泉。硫化水素線泉。(表記がいろいろ)
貸切家族風呂。
塩山温泉へ。600年前に向嶽寺開祖の抜隊禅師が発見したという。紅葉に映える寺を散策し,湯元である廣友館を訪問。創業明治36年,建物は大正建築のもの。すぐ隣が源泉地で,小さな建物とタンクが質素な雰囲気の中に佇む。春に宏池荘を訪れた時から湯元が気になっていた。歴史ある塩山温泉の湯元というだけで気持ちが高まる。10時過ぎに訪問。事前の情報になかったが,男女2つの浴場のうち1つを貸切家族風呂として提供しているという。大人600円,子供500円の通常料金で貸切。良心的な料金で有難く使わせていただく。さて温泉だが,若干つるつる感が感じられるが,熱めに沸かした無色無臭無味の鉱泉水という印象。湯口からは十分な湯が注がれている。その下にはジャグジーがあり,勢いよく湯が出されている。吸水口からも勢いよく湯が吸われており,小さな浴槽に対して大量に湯が循環していることがうかがえる。循環量が多いためか,高いPHは感じられなかった。宏池荘の化粧水のような湯とは異なる。加温・循環ろ過・塩素消毒が明記された掲示がある。加温が高い設定だからなのか,ろ過や消毒の差なのか。同じ源泉を使っているのに泉質が変わるのは面白い。これだから温泉地でひとくくりにできない。宿や浴槽一つ一つによって評価がまったく違うものになる。浴場には小さな風呂があり,水風呂のようだが,鉱泉を貯めたものなのか。ただ貯まっているだけで,鉱泉が新たに注がれている様子も循環している様子もないので,入浴は遠慮した。もしかしたら,ここが源泉そのものなのかもしれない。

川浦温泉
山県館

03/1/25

(三富村)

単純泉。源泉掛け流し。
国道140号を通るたびに目に付く温泉宿がある。「山県館」である。ぜひ一度訪れてみたかった念願の温泉である。「山県」の名を冠しているだけでも気分が高揚する。ここの主人の先祖は武田家の猛将山県昌景なのである。歴史ファンなら,それだけで訪れる満足感があるが,ここは湯量が特筆ものなのだ。関東有数の湧出量を誇る。源泉を2つ持ち,川浦源泉日量800トン,雷沢源泉日量1000トン。すばらしい数値である。風呂の数も多いのだが,それらすべてが100%かけ流しができるのにも納得である。浴場は12時半に男女が入替わる。私が入った時は「せせらぎの湯」であった。源泉はきちんと2つ味わえる。エレベーターで下に降りると渓流に面した岩風呂がある。ここは混浴だ。宿泊の場合は朝方婦人専用になるようだ。私は先客のカップルがいたので遠慮した。入浴料1500円だが充実の設備と風呂数,なによりこの新鮮な湯ならば大満足するはずである。

裂石温泉
雲峰荘

00/12/3

(塩山市)

アルカリ性単純泉。源泉掛け流し。
大菩薩峠登山の帰りに寄る。内風呂,露天それぞれ別料金だったので,内風呂にする。露天の岩風呂も魅力的だったが混浴。登山の疲れを癒す目的だったためパス。結果,選択が良かった。男風呂には源泉掛け流しの洞窟のような岩風呂がある。主となる沸かしの浴槽よりずっと大きい。そして冷たい。冷泉なのである。これが名物なのだ。湯は単純泉で無色無臭無味。飲泉可なので,源泉風呂の湯口でたらふく飲む。単純泉は浸かっていると物足りないが,飲み水としては非常に良い。とても飲みやすいお湯である。全体的に柔らかいサッパリした感じの湯。癖がないので疲れを癒す登山帰りは最高の温泉だろう。
正徳寺温泉
初花

00/10/9

(山梨市)

アルカリ性単純温泉。自噴掛け流し。
湯がいいことで,山梨県内でも評判の温泉。黄褐色で匂いはほとんどない。抜群のぬるぬる度である。湯に浸かると,まるでリンスを全身につけたかのような感覚になる。お肌がつるつるで,長く浸かっていたい湯である。豊富な湯量を誇り,これだけの泉質ならば,評判になるわけである。日帰り入浴専門なので,多くの人が通っているようである。宿系の温泉以外なら,山梨のハイライト的存在だろう。飲泉可。内風呂2つ,源泉,寝湯,露天,サウナ。一通りの設備が揃っている。混雑は覚悟が必要である。
大菩薩の湯

02/8/5

(塩山市営)

アルカリ性単純温泉。
塩山市の公営施設で「塩山市交流保養センター」という名称もある。他の市町村の公営温泉同様,お年寄りの憩いの場となっている。まさに交流しているのである。平日に訪れたにもかかわらず,休憩室は満室でみんな寝そべっている。休日という時間の感覚はなく,毎日がこのような感じなのだろう。山梨には,もはや一市町村に一つはこのような施設があり,すべてが成功しているように見える。山梨県らしさの一部として多大に機能しているのではないだろうか。さて浴槽だが県内の公営施設の中では,わりとこぢんまりした印象だ。泉質は無色透明で特徴は見あたらない。10.05Phという高アルカリ性だが,循環なのであまり意味がないのは公営温泉の仕方ないところだろう。大菩薩登山の帰りに汗を流すと良いだろう。
田野温泉
大和村福祉センター

01/2/10

(大和村営)

硫黄冷泉。
田野温泉の石黒館を目指して行くと,田野の湯という大きな看板に行き着いた。しかし,福祉センターと書いてある。福祉センターの方に聞くと,この施設の前にこの場所に建っていたとのこと。この場所には以前,石黒館の他にもう一軒の宿があり休業しているという情報はあったが,石黒館もという情報はなかった。山間の宿である,経営が大変なのだろうと,時代を感じる。福祉センターでは源泉はそのまま浸かっているということなので,入湯。内風呂,露天,洗い場3つという,こぢんまりした風呂である。しかし,源泉を飲むことができる蛇口があるのは素晴らしい。硫黄のほのかな甘みがある。
天目山温泉
ふれあいやすらぎ
センター

00/11/3

(大和村営)

アルカリ性単純温泉。源泉掛け流しあり。
10.2Phという日本でも屈指の高アルカリ温泉ということでワクワクして行く。期待を裏切らず良い泉質。いわゆる「美人の湯」。無色透明。飲泉できる蛇口があり。寝湯が6つもあるのは面白い。きっと長く浸かれるように配慮されているのだろう。小さい源泉湯がある。ここは大人気で混んでいる。みんな源泉の恩恵に身をまかせるのがいいに決まっている。湯は評価に値し,ヌルヌル度も源泉風呂の圧倒である。「長湯せずみんなで交代に使いましょう」と書いてある。きちんと従わねば。しかし源泉風呂以外は…である。やはり施設を大きくすれば循環になるのは残念だ。正直な感想を言えば,いい温泉が湧いているのに勿体ないである。こんないい湯は湯治場として存在して欲しい。このような施設にする必要性に疑問をもつが,福祉の面から考えると,もちろん大切な施設なのである。
豊富温泉
シルクふれんどりぃ

00/12/24

(豊富村営)

アルカリ性単純温泉。
蛾ヶ岳登山の帰りに寄る。「シルクふれんどりぃ」という大規模な施設で,公園に併設されている。いわゆる「おっぱい公園」という子どもが楽しむことができる遊具がある県民に人気の公園である。一日遊んだ帰りに寄るのだろう,家族連れが多い。浴場は高台にあるので眺めがいい。富士山以外は大体の山が眺められる。甲府盆地の南側は,御坂山塊が前衛にあるので富士山がまるで見えないのである。しかし,盆地越しに北側の南アルプスや八ヶ岳が眺望できるのである。休日のリラクゼーションにはいい。泉質は特に特徴もなく,循環である。登山帰りの私にはジェット噴射があるのは有り難い。血圧計が無料で置いてあり,ついつい計ってしまう。
豊富温泉
豊富村福祉センター

01/8/3

(豊富村営)

アルカリ性単純温泉。
入浴料300円というのは安い。お湯はカルキ臭い。ごく普通の風呂という感じか。浴槽はブクブクを備えたこぢんまりしたもの。これといって特徴はなく,循環でこぢんまりした浴槽なので,銭湯として使うという印象である。村営の施設なので,地域の人たちに利用しやすいものになっているのだろう。だからこその,このお値段。注意しなければならないのは,16時でいったん終わってしまうこと。私は15時半に行ったので,長湯はできず。ゆっくりするという感じではないのでいいのだが。村民が一日の汗を流す場所。このような施設が存在することは貴重である。他の市町村の公営施設が観光客目当てで大混雑している様子とは一線を画しているからだ。地域に根ざした施設は大切だと思う。
ほったらかしの湯

00/11/13
01/5/6

(山梨市)

アルカリ性単純泉。
絶景の秘湯と銘打ってもいいくらいの場所である。しかし,そのような感じがしないのは甲府盆地からのアクセスが容易なおかげだろう。ちょっと車で登ればすぐに着いてしまうからだ。甲府盆地の恩恵を感じる。そのため,凄まじい人気っぷり。人間の数は嫌になるくらいである。以前よりも整備されて内風呂などができたせいだろう。この内風呂が結構いい味だしている。しかし,休日にはもう訪れることはないかな。非常に残念なことだが,すでにレジャースポット。湯に浸かっててもバーベキュー場の煙の臭いが絶えることはない。更に最低なのは,酔っている人が多いと言うこということ。酒臭いのである。脱衣所は酒の匂いしかしない。休日を楽しむ気持ちもわかるので,ここは私が一歩譲ります。夜景も素晴らしいので,夜に是非。
…………………………………………………………………
GWの最終日,夕方。もう混雑はしていないだろうと,県外出身者を2名連れて行く。山梨の温泉にどこか連れて行ってほしいと言われ,真っ先に思いついたのがここ。誰もが満足できる景色があると思える場所だから選択した。前回の感想で散々なことを書いているが,自分たちが観光として行くなら選択してしまうところが,人気の理由だろう。さて,結果GWの最終日だからという予想は大ハズレ。とてつもない混雑ぶり。アリの巣のように風呂は埋め尽くされている。ここはすでに山梨を代表する温泉となっているのである。先日も旅番組で紹介されていた。混んでいることが友人達には観光地に来たようで良かったようだ。どんどんメジャーになっていくこの温泉。今一番,山梨で勢いのある温泉に間違いないだろう。
はやぶさ温泉

01/8/5
03/11/3

(牧丘町)

アルカリ性単純泉。源泉掛け流し。
素晴らしい。何と言っても湯が豊富で質も抜群である。ドボドボと噴出していて,浴槽のオーバーフローの湯量が半端ない。気持ちがいい。湯がとてもクリアで,浴槽の色もありホワイトブルーに見える。少し硫黄の匂いが漂うのが,またタマらない。もちろん蛇口もシャワーもすべて加温加水なしの正真正銘の源泉掛け流し。本当に素晴らしい。こんな日帰り温泉施設がある地元の方々は幸せだろう。噂の国道から丸見えという露天はやっぱり開放感がある。どこからでも覗けるぞという感じだ。国道140号沿いにあるのでアクセスしやすい。
みさかの湯

00/10/29

(御坂町営)

アルカリ性単純温泉。
施設はなかなかのもの。驚いたのは塩サウナ。体に塩を塗り付け,じっと我慢。汗がよく流れる。なかなかない工夫ではないだろうか。湯は無色透明。源泉飲泉が可である。フロントの方に「風呂は循環ですか?」と聞いたところ「保健所がうるさくて垂れ流しはできないんです。」という返答。むしろ湯量がとても豊富なので循環する方がコストはかかるという事実を知った。いろいろな事情があるのだろう。
三富温泉
白龍閣

03/8/23
23/3/30

(三富村)

ナトリウム・カルシウム−硫酸塩・塩化物泉。源泉掛け流し。
甲武信岳登山の帰りに寄る。玄関には登山靴がたくさん。登山客が多いようだ。西沢渓谷の観光客も訪れるだろう。表の看板に立ち寄り500円とあるので入りやすい。おばあさんが出てきて,料金を受け取ってくれる。肩肘張らない旅館で好感がもてる。外見からは平屋の構造に見えるが,渓谷に建てられた宿は玄関部が4階になる。浴場は1階,客室は2,3階になるのでエレベーターで移動。露天風呂は渓谷美を楽しみながらのもの。すぐそこに滝も流れていて,マイナスイオンを感じる。湯口からは飲泉もでき,湯量は豊富なのだろう。硫黄味があるマイルドな感じで飲みやすい。まさに,笛吹川沿いの温泉である。
…………………………………………………………………
20年ぶりに再訪。
上記の記録を見ても,まったく記憶がなかったが,源泉掛け流しの風呂をもう一度堪能したくて訪れた。宿に入ると記憶が蘇ってくる。まだ500円で入浴できる。素晴らしい。そうだそうだ,こういうフロント,そしてエレベーターで下にもぐっていく雰囲気。この渓谷沿いの温泉宿特有の雰囲気がたまらない。同じ渓谷タイプの宿である山梨を代表する慶雲館や山県館のような近代的な施設ではないが,マニア心をくすぐる山の宿である。源泉掛け流しはお見事。大浴場の中央部から50度という熱めの湯が出ている。この内湯と露天が連絡管でつながっており,内湯の湯が露天に注がれているタイプ。だから内湯も露天も一つの流れの中での源泉掛け流しである。平日のお昼,誰もいなかったが午後はきっと登山客で賑わうのか。残っていってほしい宿である。

みとみ笛吹の湯

24/2/24

(三富村営)

アルカリ性単純温泉。一部源泉掛け流し。
36度の源泉。源泉掛け流しの案内があるが,真冬の内風呂も露天もしっかり沸かし湯である。露天の3つの湯口の2つは沸かした湯が。しかし,1つからは,ほどよい硫黄臭のぬるい湯が流れ出ている。おそらくこれが源泉の湯口だろう(写真中)。当然,この湯口の前に陣取る。ゆで卵臭が体にまとわりつき,この上ない幸せ。ただ浴槽に入るだけではなく,湯口を一つ一つしっかり確認すると,このような幸せに出会える。国道140号笛吹川沿いは山梨県随一の温泉脈。こういう穴場の発掘も楽しい。
ももの里温泉

01/3/11

(一宮町営)

アルカリ性単純温泉。
桃源郷の風呂という宣伝通り,甲府盆地の高台にある施設。浴場はヒノキ枠の内風呂,打たせ湯ありの露天が2つ,サウナ。内にも外にも飲用水が完備されているのは気が効く。湯に特徴はない。ヒノキのいい香りがして,やはりヒノキ浴槽にはいいなと感じる。桃が咲く頃に行けば大混雑なのだろう。露天の視界は狭めだが,桃源郷を眺めながら湯に浸かってみたい。
やまなし
フルーツ温泉
ぷくぷく

24/9/21

(山梨市)

アルカリ性単純温泉。
日本三大夜景という言葉が浸透しだして20年以上。ほったらかし温泉は今や山梨有数の観光地。その程近くにある日帰り温泉施設である。3連休の土曜日21時。満車の駐車場はほぼ県外ナンバー。この時間でも観光客でごった返している。入り口には「混雑中」の看板。みなさん夜景が目的なのだろう。芋洗い状態の露天風呂では,全員が半身浴で夜景を眺めている。温泉からの夜景が珍しいようだ。改めて盆地を眺める高台に温泉浴場があることは財産だと感じる。夜景やフルーツ風呂のイベント性が,観光客を引きつけているのも納得である。この夜景もほったらかし温泉も甲府盆地西端のもの。他にも「未完の里」キャンプ場が新名所になるだろうし,甲府盆地の南端に位置し盆地全体を網羅できる眺望の「みたまの湯」もある。北端の「積翠寺温泉」が廃業してしまったことは残念だが,甲府盆地の貴重な温泉夜景連合は大切な観光資源である。

 

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